セッション案内

タイムテーブル

5月22日(月)

10:30 開場・受付開始
11:30-12:15 スポンサードセッション
[S-1B1] 株式会社ワールドフュージョン [B会場]
[S-1D1] バイオ・ラッド ラボラトリーズ株式会社 [D会場]
12:30-14:00 アカデミックセッション
[1A1] 一細胞シーケンシングが可能にする新たなバイオロジー [A会場]
[1B1] NGS × コホート・バイオバンク [B会場]
[1D1] NGSが可能にした進化ゲノミクス最前線 [D会場]
14:00-18:00 ポスター貼付
14:30-16:00 ハンズオンセッション
[H-1E] BioMed DB の RDF利用法 [E会場]
14:30-15:15 スポンサードセッション
[S-1A2] タカラバイオ株式会社 [A会場]
[S-1B2] ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 [B会場]
[S-1C2] 株式会社キアゲン [C会場]
[S-1D2] アジレント・テクノロジー株式会社 [D会場]
15:30-16:15 スポンサードセッション
[S-1A3] トミーデジタルバイオロジー株式会社 [A会場]
[S-1B3] 日本ジェネティクス株式会社 [B会場]
[S-1C3] 株式会社ナベ インターナショナル [C会場]
[S-1D3] ベックマン・コールター株式会社 [D会場]
16:30-18:00 ライトニングトーク(ポスター発表者から希望者)
[LT-1B] ライトニングトーク1 [B会場]
[LT-1C] ライトニングトーク2 [C会場]
[LT-1D] ライトニングトーク3 [D会場]
17:00-20:30 企業・関連団体展示 [展示・ポスター会場]
18:00-18:30 ポスター発表コアタイム1 [展示・ポスター会場]
18:30-19:00 ポスター発表コアタイム2 [展示・ポスター会場]
19:00-20:30 ポスター掲示・ミキサー [展示・ポスター会場]

5月23日(火)

8:00 開場・受付開始
8:30-9:15 モーニング教育セッション
[M-2B] 株式会社キアゲン [B会場]
[M-2C] 株式会社オックスフォード・ナノポアテクノロジーズ [C会場]
9:00-18:00 ポスター掲示
9:00-20:30 企業・関連団体展示 [展示・ポスター会場]
9:30-10:15 大会長講演
NGSとNGS現場の会
10:15-11:00 基調講演 岡田随象(大阪大学大学院医学系研究科遺伝統計学)
 遺伝統計学で迫るゲノム研究の新たな地平線
11:15-12:00 スポンサードセッション
[S-2A] 日本ジーンウィズ株式会社 [A会場]
[S-2B] 株式会社ジーンベイ [B会場]
[S-2C] トミーデジタルバイオロジー株式会社 [C会場]
[S-2D] 株式会社キアゲン [D会場]
12:15-13:15 ランチョンセミナー
[L-2A] タカラバイオ株式会社[A会場]
[L-2B] 日本ジェネティクス株式会社 [B会場]
[L-2C] アズワン株式会社 [C会場]
[L-2D] イルミナ株式会社 [D会場]
13:30-15:00 アカデミックセッション
[2A1] ゲノム医療研究の現場で必要な10のこと [A会場]
[2B1] NGSで切り拓く海洋生物学の新展開 [B会場]
[2C1] 非モデル生物 - なんでも読めるよNGS - [C会場]
[2D1] 突撃!!隣の次世代シークエンス [D会場]
ハンズオンセッション
[H-2E] 統合データ解析環境Galaxyセミナー E会場]
15:15-16:45 アカデミックセッション
[2A2] NGSとオミックス [A会場]
[2B2] 微生物・環境メタゲノム最前線 [B会場]
[2C2] シン・NGS:現実(ナウ)対 此後(ジセダイ) [C会場]
17:00-18:00 特別企画 松原謙一(大阪大学名誉教授)
ゲノム研究で日本にほんものの個人化医療ができるまで
18:00-18:30 ポスター発表コアタイム3 [展示・ポスター会場]
18:30-19:00 ポスター発表コアタイム4 [展示・ポスター会場]
19:00-20:30 ポスター掲示・ミキサー [展示・ポスター会場]

5月24日(水)

8:00 開場・受付開始
8:30-9:15 モーニング教育セッション
[M-3B] 富士通株式会社 [B会場]
モーニング特別セッション
[M-3D] シークエンシングの盲点を考える [D会場]
9:00-11:00 ポスター掲示
9:00-12:45 企業・関連団体展示 [展示・ポスター会場]
9:30-11:00 アカデミックセッション
[3A1] クリニカルシークエンス・疾患ゲノム [A会場]
[3B1] 農学シーケンス現場の会 [B会場]
[3C1] タンパク質屋さんが見るゲノム変異データ [C会場]
[3D1] RNA-seqの一歩先 [D会場]
11:00-12:45 ポスター撤去
11:30-12:30 ランチョンセミナー
[L-3B] 株式会社パーキンエルマージャパン [B会場]
[L-3C] 富士通株式会社 [C会場]
[L-3D] 株式会社アナリティクイエナジャパン [D会場]
12:45-14:15 アカデミックセッション
[3A2] NGSの産業利用に向けて:企業における取り組み [A会場]
[3B2] エピゲノム ~ ゲノム機能とそのかたち・交わり ~ [B会場]
[3C2] バイオインフォマティクス最前線 深化するゲノムデータ解析
~ ショートからロング、リニアからグラフへ ~ [C会場]
[3D2] Out of Biobank ~ Journey of Genome Information [D会場]
14:30-15:15 基調講演 工樂樹洋(理研CLST・分子配列比較解析ユニット)
 NGSが拓き、分子系統学が照らす「反モデル」生物学への招待
15:15-16:00 閉会・写真撮影
特別企画
2日目 5月23日(火) 17:00-18:00
ゲノム研究で日本にほんものの個人化医療ができるまで [A会場]
松原謙一(大阪大学名誉教授)

〜過去・現在・そして10年後の生命情報科学を問う〜
松原先生は大阪大学細胞生体工学センター教授・奈良先端科学技術大学教授時代にヒトゲノム解析計画の国際機関HUGOの副会長を務め、日本におけるヒトゲノム解析の旗振り役になられました。また、DNAチップ研究所の代表取締役社長として、バイオベンチャー企業のパイオニアとして奮闘してきました。さらに、20年近く前に生命情報科学の重要性をいち早く認識され、国際高等研で情報生物学適塾を開催されるなど、後進の教育にも非常に熱意を注がれてきました。その塾生達は現在のバイオインフォの世界で活躍しており、今回の現場の会のスタッフにも名を連ねています。
本セッションでは、事前に議論したい内容を公募し、それを元に松原先生に「ゲノム研究で日本にほんものの個人化医療ができるまで」というタイトルで講演頂き、その後会場を交えて過去・現在・そして10年後の生命情報科学について議論していきたいと思います。
アカデミックセッション
1日目 5月22日(月) 12:30-14:00
[1A1] 一細胞シーケンシングが可能にする新たなバイオロジー [A会場]
座長: 尾崎遼(理化学研究所)

細胞は生命の基本的な単位です。これまでの細胞生物学・発生生物学的アプローチでは、同時に測定可能な細胞数や分子種数が限られていました。一方で、細胞をすりつぶすバルク測定では細胞集団内の不均一性の情報が失われます。近年、一細胞レベルのシークエンシング技術の進歩、特に、同時測定細胞数の大量化、測定可能な生命現象の多様化、外部情報との統合といった技術革新により、これまでは難しかった古典的あるいは新規な問題に取り組むことができるようになりつつあります。本セッションでは、測定技術・実験デザイン・データ解析において革新的なアプローチを駆使する第一線の研究者を呼び、一細胞シーケンシングで可能になる新たな生物学を考えるセッションにしたいと考えています。

垣塚太志(大阪大学・基礎生物学研究所)
 新規イメージング技術による単一細胞レベルでのクロマチン高次構造解析
團野宏樹(理化学研究所)
 高出力1細胞トランスクリプトーム解析と多細胞生物学
小野華子(国立がん研究センター)
 一細胞シークエンスと数理的手法による、がん多様性生成過程の解明
[1B1] NGS × コホート・バイオバンク [B会場]
座長: 山下理宇, 荻島創一(東北大学東北メディカル・メガバンク機構)

NGS × コホート・バイオバンクでどんなことができるのか?東北メディカル・メガバンク計画では、宮城県と岩手県で15万人の前向きコホート調査により、バイオバンクを形成し、NGS解析が進められています。東北メディカル・メガバンク計画の現場で、どんなことを目指して、どんなNGS解析が進められているのか?NGS、バイオバンクの現場をご紹介します。東北メディカル・メガバンクってどうすれば利用できるの?実際に、利用した研究者から研究発表いただきます。

清水厚志(岩手医科大学いわて東北メディカル・メガバンク機構)
 東北メディカル・メガバンク計画におけるNGSの活用
勝岡史城(東北大学東北メディカル・メガバンク機構)
 2KJPN (2047人) のNGSによる全ゲノム解析を超えて(仮)
工藤久智(東北大学東北メディカル・メガバンク機構)
 高品質なNGSを支えるバイオバンクの品質管理(仮)
信國宇洋(東北大学東北メディカル・メガバンク機構)
 東北メディカル・メガバンクってどうすれば利用できるの?(仮)
瀬々潤(産業総合研究所)
 東北メディカル・メガバンクを利用して研究してみた(仮)
[1D1] NGSが可能にした進化ゲノミクス最前線 [D会場]
座長: 牧野能士 (東北大学), 松前ひろみ (チューリッヒ大学)

この10年余りの間に次世代シークエンサーが産生する配列情報の量と質は飛躍的に向上しました。モデル生物だけでなく非モデル生物のゲノム配列決定も着実に進んでおり、動植物問わず主要分類群のゲノム情報が揃いつつあります。このような状況中で飛躍的に成長した分野の一つは間違いなく進化ゲノミクスです。従来では、ゲノム・トランスクリプトーム情報の不足から進化的解析が実施できなかった種においても、NGSデータを用いることで網羅的に種間比較・集団間比較を実施可能になりました。また多量のショートリードは、古代ゲノム(Paleogenome)と呼ばれる化石や考古遺物由来の極度に断片化・微量化したDNAも解析可能にしました。本セッションでは、次世代データ解析を貪欲に取り入れつつ、進化研究を推し進める演者らを招き、最先端の研究を紹介していただきます。また、進化ゲノミクスの展望についても議論したいと考えています。

北野潤 (国立遺伝学研究所)
 トゲウオにおける適応進化ゲノミクス
新美輝幸 (基礎生物学研究所)
 NGS解析で迫るカブトムシの角形成
覺張隆史 (金沢大学)
 愛知県伊川津貝塚出土縄文人骨の古ゲノム解析(予報)
佐藤丈寛 (金沢大学医薬保健研究域医学系革新ゲノム情報学分野)
 NGSを使用した古人骨ゲノム解析―浜中2遺跡出土オホーツク文化人骨の研究事例―
2日目 5月23日(火) 13:30-15:00
[2A1] ゲノム医療研究の現場で必要な10のこと [A会場]
座長: 荻島創一(東北大学東北メディカル・メガバンク機構)

ヒトゲノム計画が完了し、この成果を医療に応用し、国民へ還元するために、個人個人のゲノムのシークエンスの実現へ向けてNGS技術が生まれ、発展してきました。いま私たちは個人個人のゲノムをシークエンスできる時代にいます。日本では日本医療研究開発機構により、ゲノム医療実現推進協議会「中間とりまとめ」(平成27年7月 健康・医療戦略推進本部)にしたがって、ゲノム医療の研究開発の事業が推進されるなか、これらの成果をゲノム医療として応用するために必要なことは何か − とくにゲノム医療を実現するための研究の現場で必要なことについて、まさにゲノム医療研究の現場でご活躍の演者を中心に、フロアを交えてオープンに議論したい。

荻島創一(東北大学東北メディカル・メガバンク機構)
 趣旨説明
小崎健次郎(慶應義塾大学医学部 臨床遺伝学センター)
 未診断疾患・希少疾患のゲノム医療の現場 (仮)
井本逸勢(徳島大学医学部・大学院人類遺伝学分野)
 癌・遺伝疾患のゲノム医療の現場 (仮)
田宮元(東北大学東北メディカル・メガバンク機構)
 ゲノム医療におけるリスク予測へ向けて (仮)
パネルディスカッション
 ゲノム医療研究の現場で必要な10のこと
[2B1] NGSで切り拓く海洋生物学の新展開 [B会場]
座長: 佐藤行人 (琉球大学), 峰岸有紀 (東京大学大気海洋研究所)

地球上の生命の起源とされる海。その海の生物の多様性は,未だ謎に満ち溢れています。この10年の間に,NGSは海洋生物学の分野でもごく一般的なツールとなり,10年前には想像することさえできなかった種類や規模のデータが様々な生物で簡単に得られるようになりました。そんなNGS時代だからこそできる研究,得られる発見があります。本セッションでは,今だからこそできる研究を最前線で押し進め,微生物から真骨魚類まで様々な海洋生物の謎に挑んでいる方々にご講演を頂きます。NGSで切り拓く海洋生物学の新たな展開について議論を深める場としていただければと思います。

吉澤晋(東京大学大気海洋研究所)
 NGSが解き明かす海洋微生物の新しい光エネルギー利用機構
長澤一衛(東北大学)
 水産生物の生理学研究のためのNGS
井上潤(OIST)
 海を支配する真骨魚類のゲノム再編と爆発的な多様化の関係
宮本教生(JAMSTEC)
 ホネクイハナムシが根っこでクジラの骨を食べる仕組み
[2C1] 非モデル生物 - なんでも読めるよNGS - [C会場]
座長: 山岸潤也(北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター)

自然界には大小様々かつユニークな生物が存在する。その多くは"非モデル生物"と呼ばれ、マウス等のモデル生物と対比して、網羅的な研究が難しい状況にあったが、NGSの登場以降、個々の研究室でも、ゲノム・トランスクリプトーム等が実施可能になり、生物本来が内包する魅力に迫る研究成果が続々と報告される状況となっている。本セッションでは、その具体例について、ウイルス叢、サンショウウオ、ウシと、大きさも、性質も全く異なる対象についてNGSを駆使することで何がわかるのか、それぞれの試みについてご紹介をいただく。

浦山俊一(海洋研究開発機構)
 RNA-seqの副産物としてウイルスが見つかる時代でもウイルスメタゲノム
松波雅俊(琉球大学)
 サンショウウオの表現型可塑性を引き起こす原因遺伝子の探索
鈴木穣(東京大学)
 黒毛和種の子牛生産阻害因の解明のための多様体データベースの構築と展望
[2D1] 突撃!!隣の次世代シークエンス [D会場]
座長: 鹿島誠(龍谷大学), 永野惇(龍谷大学)

NGSが誕生し10年近くが経過し、多種多様なNGSが導入されてきた。現在国内では、受託解析企業、共同利用施設から大学の研究室単位まで多様なNGSが稼働している。本セッションに先立って、国内のNGSの運用状況や、ユーザーの使用頻度、使用形態(外注・自前など)についてのアンケート調査を行う。当日は、その結果の紹介とあわせて、共同利用施設の運用者、受託解析企業の担当者の方々に登壇いただき、会場のみなさんとともに、国内のNGSインフラをより有効活用していく方法について議論する場としたい。

鹿島誠(龍谷大学)
 アンケート調査から見えてきた国内シークエンス事情の実際
山口勝司(基礎生物学研究所)
 基礎生物学研究所におけるNGS関連の共同研究と機器運用
工樂樹洋(理化学研究所)
 More than just a facility - よりサステイナブルに、そしてオリジナルに
金尚完(マクロジェン・ジャパン)
 株式会社 マクロジェン・ジャパンの次世代シーケンスサービスの紹介
三原基広(ダイナコム)
 次世代シーケンサーのデータ解析にお困りの方へ
佐藤昭之(タカラバイオ)
 NGSを利用した合成生物シアノバチルスのゲノム・発現解析
2日目 5月23日(火) 15:15-16:45
[2A2] NGSとオミックス [A会場]
座長: 河野暢明(慶應義塾大学先端生命科学研究所)

NGSとはオミックス研究においてどういう立場に立っているのか。今や超並列シーケンサーは分子生物学分野においてスタンダードな技術になり、これまでの技術革新によってシーケンサーとして技術的な制限はなくなりつつある印象を与えて来ている。そんな当たり前になりつつある世界の片隅で、今まさに、シーケンシング技術がオミクス研究の世界でどのような立場に居るのかを再認識する時が来た。本セッションでは「オミクス」をキーワードに、シーケンシング技術を基盤に、あるいは未来に据えた新進気鋭の研究者達が考えるシーケンシング技術との距離感と未来について語っていただく。

佐伯憲和(京都大学 iPS細胞研究所 臨床応用研究部門 疾患再現研究分野)
大林龍胆(国立遺伝学研究所 細胞遺伝研究系 共生細胞進化部門)
 バクテリアゲノムの構造、倍数性と複製機構から考える進化と意義
福田真嗣(慶應義塾大学先端生命科学研究所、JSTさきがけ、株式会社メタジェン)
 メタボロゲノミクスが解き明かす腸内細菌叢機能
渡辺智(東京農業大学 生命科学部 バイオサイエンス学科)
 NGSを利用した合成生物シアノバチルスのゲノム・発現解析
堀之内貴明(理研QBiC)
 大規模実験室進化とオミックス解析を用いて大腸菌の適応進化過程を解析する
[2B2] 微生物・環境メタゲノム最前線 [B会場]
座長: 佐藤行人(琉球大学)

NGSの恩恵に浴した研究領域の代表例に、微生物分野が挙げられる。微生物群集の全体像、例えば腸内の細菌叢などは、従来は調べること自体が困難だった。それが今や、簡便かつ低コストな核酸実験で、多検体を同時に分析できる。そのため世界的な流れとして、ヒトの常在菌叢や、様々な環境に存在する微生物叢が、多様な興味のもとで研究されるようになった。また、同様の技術を動植物の検出へと応用した環境DNA分析も、新たな研究領域を産み出しつつある。そこで本セッションでは国内先端の研究者をお招きし、微生物叢や環境メタゲノム研究の最前線を紹介、議論する場としたい。

佐藤行人(琉球大学)
 メタバーコーディングに基づく多様な生物の検出と変動解析の展望
杉田隆(明治薬科大学)
森宙史(国立遺伝研)
 微生物群集の系統組成推定・描画ツールVITCOMIC2の開発と応用
岩崎渉(東京大学)
 環境を越える微生物の旅
[2C2] シン・NGS:現実(ナウ)対 此後(ジセダイ) [C会場]
座長: 中川草(東海大学), 荒川和晴(慶應大学)

NGSは大量塩基配列シーケンスでこの約10年間で劇的に生命科学研究を変えてきましたが、近年ロングリードの解読およびポータブル化の実現をみて更にその応用範囲が大きく変化してきました。本セッションでは最新NGS技術を活用した研究の数々を紹介します。今後新しい技術が生命科学研究をどのように変えるか、その最初のステップの数々をお見せできればと思います。新しい生命科学研究を始めたい方、ぜひご参加ください!また、本セッションでは実際にシーケンスと解析の実演も行いますのでどうぞお楽しみに。

宮本真理(Oxford Nanopore Technologies)
 ナノポアシークエンス技術について (仮)
鈴木仁人(国立感染症研究所)
 長鎖型NGSを用いた薬剤耐性菌の分子疫学研究
荒川和晴(慶應義塾大学)
 非モデル生物研究者の恋しさとせつなさと(NGSの)心強さと
鈴木穣(東京大学)
 ナノポアシークエンサーを用いた迅速ゲノムタイピング法の開発
三橋里美, 中川草(東海大学)
 何分で病原菌を同定できるのか:ナノポアシークエンス技術を活用したポータブルかつ迅速な微生物同定システム
3日目 5月24日(水) 9:30-11:00
[3A1] クリニカルシークエンス・疾患ゲノム [A会場]
座長: 茂櫛薫 (順天堂大学難病の診断と治療研究センター)

NGSを用いた疾患研究は近年広く行われており、生殖細胞系列変異・体細胞変異ともに報告が急増している。しかしながら、臨床研究と実診療への応用には大きな隔たりがあり、先進医療や保険収載に至るまでにはエビデンスの蓄積や精度管理、電子カルテでの遺伝情報の取り扱いなど、多くの課題が残されている。本セッションでは疾患ゲノム研究やクリニカルシーケンシングの現状について情報を共有するとともに、出口としての病院実装のあり方を見据えて、会場の皆様と討論する機会をいただきたい。

赤木究(埼玉県立がんセンター 腫瘍診断・予防科)
 バイオインフォマティクスの力でモザイクを消してもらえますか?
楠原正俊(静岡がんセンター研究所 地域資源研究部)
 静岡がんセンターにおけるがんゲノム医療の推進:プロジェクトHOPEについて
三井純(東京大学大学院医学系研究科神経内科)
 クリニカルシーケンスにおける変異の病原性判定について
西尾信哉(信州大学医学部耳鼻咽喉科)
 難聴の遺伝子解析と臨床応用:膨大なデータをどのように管理・活用するか?
[3B1] 農学シーケンス現場の会 [B会場]
座長: 内藤健(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構), 佐藤昌直(北海道大学)

農学とは、農産物というアウトプットを最大化するための学問である。その基本は、アウトプットに影響するインプット項目を同定することだ。もしインプットを最適化し、アウトプットを最大化することが可能になれば、農学の役割は終了する。しかし、最適化するべきインプットの数は膨大である。一般的な植物がもつ遺伝子は3万個あり、その全てが何らかの形で植物の生育に関与している。また罹病性や抵抗性は、数百〜数千におよぶ病原性因子と抵抗性因子の鬩ぎ合いによって決まる。さらに、土壌微生物が植物の生育に大きく影響することも明らかになってきたが、一体何種類の微生物が土壌中にいるというのだろうか。これら膨大な数の因子を前世紀の農学者たちはブラックボックスとして扱ってきた。だが、高速シーケンサーの登場はこれらを実際に数え上げることを可能にしてしまった。その結果、農学の対象はミクロにもマクロにも広がり、アウトプット向上に向けて新しいアプローチが次々と提案されている。何ということだ。農学の役割は終わるどころか増えているではないか。役割の増加に伴い、農学者もまた増殖している。今回はその中でも特に尖った4名を招聘した。ヘタに近寄ると怪我をするほど危険な人たちなので、どうかご注意願いたい。

赤木剛士(京都大学)
 ゲノムから紐解く果樹作物の“性”
東樹宏和(京都大学)
 植物をとりまく野外生態系の複雑な構造: 共生微生物・植食者・捕食者・土壌動物
川勝泰二(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)
 1001エピゲノムプロジェクト:エピゲノム多様性を介した植物の適応戦
吉田健太郎(神戸大学・先端融合)
 DNA・RNAが刻む病原菌と植物+人の攻防
[3C1] タンパク質屋さんが見るゲノム変異データ [C会場]
座長: 城田松之(東北大学大学院医学系研究科・東北メディカル・メガバンク機構), 木下賢吾(東北大学情報科学研究科・東北メディカル・メガバンク機構)

近年NGSを用いてヒトのゲノム解析が数千人から数万人規模で行われるようになり、それに伴い個人が持つ多数のゲノム配列の変異情報が蓄積しています。これらの変異には種々の疾患関連変異に加えて、大きな生物学的効果を持つにも関わらず、アレル頻度が低いために機能が解明されていないものも多く含まれると予想されます。このような希少変異の効果を予測するのに重要な情報としてタンパク質の立体構造があります。しかし、既知の構造がヒトのタンパク質をカバーしきれていないなどの理由で立体構造情報はゲノム解析に十分に生かしきれているとは言えません。本セッションでは計算タンパク質科学の専門家4名に登壇して頂き、タンパク質構造がNGSのゲノム解析にどのような洞察を与えるかを議論したいと思います。

由良敬(お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科)
土方敦司(長浜バイオ大学)
 タンパク質超分子複合体構造から読み解くミスセンス変異と疾患表現型との関係
西羽美(東北大学大学院情報科学研究科)
城田松之(東北大学大学院医学系研究科)
 NGSで見つかる選択的マイクロエクソンと蛋白質構造・機能への影響
[3D1] RNA-seqの一歩先 [D会場]
座長: 鈴木絢子(国立がん研究センター 先端医療開発センター), 松本光代(東北大学生物化学分野)

近年のNGS技術の発展により、さまざまな切り口からトランスクリプトームを解析する手法が確立されてきています。一口にトランスクリプトーム解析といっても、RNA-Seqデータから遺伝子発現量を算出するだけでなく、RNA安定性やRNA editingなど、NGSを介して見ることのできるトランスクリプトームの姿かたちは非常に多様となっています。本セッションでは、トランスクリプトームの専門家である国内新進気鋭の若手研究者に、「RNA-Seqの一歩先」を見据えたトランスクリプトーム研究の最前線についてご紹介いただきます。どのような工夫からさまざまなデータを取得できるのか、得られる多種多様なデータから何が見えるのか、ゲノム・エピゲノムなど他階層情報との関連も含めて、ウェット・ドライの両方面から、一歩進んだトランスクリプトーム解析について議論したいと考えています。

鈴木絢子(国立がん研究センター 先端医療開発センター)
 肺がん細胞株におけるトランスクリプトーム解析と化合物刺激による発現モジュールの摂動
渡辺亮(京都大学iPS研究所)
 生物学的疑問に答えるRNA-seqを考えよう
山田俊理(東京大学 アイソトープ総合センター)
 BRIC-seqを用いたRNA安定性の測定および、 RBP研究への応用 (仮)
岡田俊平(東京大学工学系研究科 化学生命工学)
 mRNAの動的二次構造変化によるA-to-I RNAエディティングの形成機構
3日目 5月24日(水) 12:45-14:15
[3A2] NGSの産業利用に向けて:企業における取り組み [A会場]
座長: 上村泰央 (株式会社ジーンベイ)

NGSの登場から今日に至るまでの約10年間、医学をはじめとした様々な学問領域において、NGSは数多くの目覚しい研究成果をもたらしてきました。NGSはその間も絶えず技術革新とコストダウンを続けており、今後10年間で、研究から産業利用へとさらなる大きな革新と変化を私たちにもたらすことは間違いないでしょう。 本セッションでは、企業の研究者を中心に数名の演者をお招きし、それぞれの取り組みについてご講演いただきます。また、NGSの産業利用実現が業界に与えるインパクトや展望についても議論いただきたいと考えています。

磯部 祥子(公益財団法人かずさDNA研究所 先端研究部)
 種苗種苗産業においてNGS解析技術が求められていること
榎宏征(トヨタ自動車株式会社 新事業企画部バイオ・緑化研究所)
 次世代シーケンサーを利用した新規マーカー技術GRAS-Diの開発とその利用
福岡浩之(タキイ種苗株式会社 研究農場)
 野菜および花の品種改良におけるNGS技術 ―開発・利用事例と将来戦略について―
眞鍋憲二(花王株式会社 生物科学研究所)
 フケ症患者頭皮の網羅的菌叢解析により見いだされた新たな知見
[3B2] エピゲノム ~ ゲノム機能とそのかたち・交わり ~ [B会場]
座長: 小田真由美(慶應義塾大学), 尾崎遼(理化学研究所)

エピゲノム研究の動機は、ゲノム情報をもとに生物が一生をまっとうするシステムそのものへの興味にあります。エピゲノム解析技術はNGS技術との融合により格段に進歩し、ゲノム情報を機能として読み出すエピジェネティック分子機構の総体的な理解のために役立っています。一方で、エピジェネティック分子機構の本体である核酸修飾およびタンパク質-核酸の関わりは複雑で、一つの方法ごとに間接的・部分的な解釈を示すのみです。研究の進展ともに焦点が変わり、新しい方法が必要とされますが、知見を積み上げるためにウエットとドライ双方の試行錯誤が必要です。最新の現場の研究を共有し、徐々にあらわれつつあるエピゲノムについて議論しましょう。より多くの方と議論できることを楽しみにしています!

岩本一成(大阪大学)
 スーパーエンハンサーを介した転写因子NF-κBの遺伝子発現制御機構の解明
岩崎由香(慶應義塾大学)
 Piwi-piRNAによるトランスポゾンの転写制御機構
小林久人(東京農業大学)
 マウスのゲノム包括的なアレル特異的DNAメチローム解析
八谷剛史(岩手医科大学)
 日本人102名のWGBS解析によるエピジェネティック関連解析の効率化
[3C2] バイオインフォマティクス最前線 深化するゲノムデータ解析 ~ ショートからロング、リニアからグラフへ ~ [C会場]
座長: 片山俊明(ライフサイエンス統合データベースセンター), 清水佳奈(早稲田大学情報理工学科)

本セッションでは先端的なバイオインフォマティクスの話題を取り扱います。シークエンサーの性能向上は日進月歩で、特に、近年はロングリードを出力するシークエンサーの利用が広まりつつあります。 NGSデータ解析の基本中の基本はマッピングですが、ショートリードとロングリードでは適切な処理の仕方が異なります。ここでは、ロングリード解析で主流となることが期待される二つのマッピングツールについて、開発者のMartin Frithさん、笠原雅弘さん、鈴木創さんにご講演頂きます。また、シークエンサーの性能向上は大量の個人ゲノムシークエンシングを可能にしました。世界各地で大規模なコホート計画が進みつつあり、同一生物種に関する多様な情報が得られるようになりました。このような時代で疑問となるのが、リファレンスのあり方です。従来、リファレンスゲノムは1本の配列として表現されてきましたが、果たしてそれで十分なのでしょうか?海外では2014年ごろから、個々の配列の違いを自然に表現することのできるリファレンスグラフの研究が発表されており注目を集めています。本セッションの後半では、笠原 雅弘氏、川路 英哉氏、長﨑 正朗氏をパネリストとしてお迎えしてリファレンスグラフの技術的な背景、海外での取り組み、そして、日本での利用の可能性について議論する予定です。

Martin Frith(産業技術総合研究所 人工知能研究センター)
 Aligning sequences with arbitrary rearrangements and duplication

笠原雅弘(東京大学大学院 新領域創成科学研究科)
鈴木創(東京大学大学院 新領域創成科学研究科)
 1分子シーケンサ向けアルゴリズムの開発とその展望

パネルディスカッション「リファレンスのスタンダードはグラフになるか!?」
 笠原雅弘(東京大学大学院 新領域創成科学研究科)
 川路英哉(理化学研究所)
 長崎正朗(東北大学 東北メディカル・メガバンク機構)
 片山俊明(ライフサイエンス統合データベースセンター)
[3D2] Out of Biobank ~ Journey of Genome Information [D会場]
座長: 長神風二(東北大学東北メディカル・メガバンク機構)

本セッションでは、わが国における東北メディカル・メガバンク計画におけるゲノム配列情報の扱いと米国におけるeMERGE Networkでのゲノム解析結果の返却について取り上げます。東北メディカル・メガバンク計画では、数千人分の高精度全ゲノム配列データが既に解析され、バイオバンクが構築されるなど、日本の大規模研究で初めて、遺伝情報解析の結果をコホート調査への参加者に返却(回付)可能なインフォームド・コンセントをもとに進められています。病的変異の有無を含む情報が、如何に共有・公開され、また、その情報の本人に伝えられ得るのか否か、現段階での当計画における整理を概論します。また、eMERGE Networkは、NIHのファンドを受けて全米の10余りの施設が共同して取り組むプロジェクトで、生体試料と電子化された医療情報とを統合してゲノム解析等を通じてどのようにゲノム医療の実現に貢献できるか、多面的な研究を行っています。Smith氏はNorthwestern Universityにおけるリーダーの一人で、認定遺伝カウンセラーとしてのキャリアなどを背景に、主に倫理面の取組を主導しており、Networkの概要とバイオバンク参加者の概括同意への大規模な意識調査について講演いただきます。

長神風二(東北大学東北メディカル・メガバンク機構)
 東北メディカル・メガバンク計画におけるゲノム配列情報の扱い
Maureen E. Smith (Northwestern University)
 ゲノム解析結果の返却~eMERGE Networkから(仮題)
ハンズオンセッション
1日目 5月22日(月) 14:30-16:00
[H-1E] BioMed DB の RDF利用法 [E会場]
講師:山本泰智、川島秀一(ライフサイエンス統合データベースセンター)

現在、様々な生命科学データがRDF形式としても開発されるようになっています。例を挙げると、UniProt、PDB、DDBJ、Ensembl、PubChem等、様々な分子に関するデータベースから、ExpressionAtlas、RefEx、Open TG-GATEs、REACTOME、ChEMBL等、遺伝子発現や分子間相互作用、パスウェイ等様々な生命現象に関するデータベースがRDF形式で公開されていて、データベースによって、EBI RDF platform や、NBDB RDFポータル等から利用することができます。RDFという統一の形式であることから、様々な分野の情報を自由に組み合わせて利用することも容易で、NGSから産出される大量の配列データを解析・解釈する際にも資するはずです。これらのRDFデータを検索する際には、SPARQLという問い合わせ言語を利用するのが一般的で、SPARQLを使うことで、ウェブの検索インターフェースでは準備されていないような詳細な検索も可能になります。現在、DBCLSでは、ヒトの遺伝子変異や表現型に関わるデータについてのRDF化を進めているところであり、本セッションではこの最新のRDFデータについて紹介し、SPARQLを用いた利用方法について解説します。講義を聞くだけでも理解できるようにしますが、ノートPCをお持ちの場合は、その場でSPARQL問い合わせ等を体験することができるので理解が深まると思います。
2日目 5月23日(火) 13:30-15:00
[H-2E] 統合データ解析環境Galaxyセミナー [E会場]
講師:鈴木治夫(慶應大学先端生命科学研究所)

Galaxyシステムは,無償で利用可能な統合データ解析環境である。様々なツールを組み合わせた解析ワークフローの構築、再実行、共有が簡単に行えるため、NGSデータの解析システムとして広く利用されてきた。本セッションでは、Galaxyプロジェクト (http://wiki.pitagora-galaxy.org) の概要と、公共Galaxyサーバー (https://galaxyproject.org/public-galaxy-servers/) の利用法について紹介する。

スポンサードセッション
1日目 5月22日(月) 11:30-12:15
[S-1B1] 株式会社ワールドフュージョン [B会場]
高速シーケンスデータの検査利用を目的とした高次解析法

ADPKD(常染色体優性多発性嚢胞腎)は腎臓に嚢胞が形成され腎機能が低下し、最終的に腎不全へ至るPKD1(polycystin 1)およびPKD2(polycystin 2)を責任遺伝子とする遺伝性疾患である。
今回、我々は次世代シーケンサによるアンプリコンシーケンスと専用の解析ソフトウェアを組み合わせ、PKD1/2遺伝子に特化した病原変異の判定システムを開発した。判定システムはPKD1/2の変異検出と分類を行い、各種データベースの情報を参照して病原変異の候補を識別する機能を有している。
当システムを用いたADPKDの病原変異解析について報告する。
後半ではワールドフュージョン社が開発したインフルエンザウイルスの亜型判定と分節遺伝子配列の決定を簡便に実現するソフトウェア(Flugas)の特徴を、近年報告の多い鳥インフルエンザウイルスにおける応用事例とともに紹介する。
FlugasはA型およびB型のヒト/トリ/ブタインフルエンザウイルスに対応し、複数のウイルス株が混入する検体も分析可能なソフトウェアであり、既に鳥インフルエンザの亜型・配列決定に利用されている。

東山諒(大塚製薬株式会社 診断事業部)
 PKD1およびPKD2アンプリコンシーケンスによるADPKD病原変異解析
岡岳彦(株式会社ワールドフュージョン 技術営業部) 
 インフルエンザウイルスの高速ゲノムシーケンスデータからの亜型判定と遺伝子配列決定法
[S-1D1] バイオ・ラッド ラボラトリーズ株式会社 [D会場]
イルミナ|Bio-RadシングルセルRNAシーケンスソリューション:1細胞分離からデータ解析まで

複雑な生物システムは個々の細胞機能が蓄積することにより成り立っていますが、従来のトランスクリプトーム解析では個々の現象を捉えることはできません。一方、シングルセルRNAシーケンスはその綿密な遺伝子発現解析により、細胞機能や疾患進行および治療効果の理解を可能にする非常に有用な手法です。この度、バイオ・ラッドとイルミナは、高度なマイクロ流路技術と、イルミナのライブラリー調製、次世代シーケンス技術を組み合わせた新しいシングルセルRNAシーケンスソリューションを完成させました。このプラットフォームにより、高感度かつコスト効率のよいシングルセルの遺伝子発現プロファイリングが実現します。本セミナーではバイオ・ラッドが提供するddSEQ Single-Cell Isolatorシステムの概要や技術説明とともに、Nexteraテクノロジーを使用したシングルセルライブラリー調製ワークフローとBaseSpace Sequence Hubの専用アプリで行うデータ解析について、ご紹介いたします。

益子正澄(バイオ・ラッド ラボラトリーズ株式会社 ライフサイエンス マーケティング部 プロダクトマネージャー)
深田ひとみ(イルミナ株式会社 プロダクトマーケティング部)
1日目 5月22日(月) 14:30-15:15
[S-1A2] タカラバイオ株式会社 [A会場]
<微量RNA-Seqが可能にする免疫細胞解析>
エピジェネティクプライミング ー細胞分化のトリガーを引くのは何か?ー


特定の細胞への分化は、特定の転写因子の発現誘導を起点として進行すると従来考えられてきた。T細胞の1サブセットである制御性T細胞(Treg)も、これまで転写調節因子Foxp3の発現が分化トリガーであると考えられてきたが、近年Foxp3を欠損した状態においてもTreg特異的なエピゲノム形成が進行することが解ってきた。Treg特異的なエピジェネテック変化は、Foxp3が誘導される以前から段階的に進行し、Treg機能を司る遺伝子群の安定な発現維持に必須な要素として機能する。これらのことは、Treg分化には、Foxp3発現の上位機構としてTreg型エピゲノムの形成、すなわちエピジェネティクプライミングが必要であることを物語っている。Treg細胞における特異的エピゲノム成立過程および発現変化に焦点をあて概説してみたい。なお免疫細胞は極少数なため、発現解析には微量増幅可能なSMART-Seq v4キット(タカラバイオ)を用いている。

大倉永也(大阪大学医学系研究科基礎腫瘍免疫学共同研究講座)
[S-1B2] ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 [B会場]
ターゲットシーケンスによる、がんクリニカルシーケンスの臨床実装

悪性腫瘍に対するゲノム医療には、臨床現場で網羅的な遺伝子解析を行い、診断・治療に必要なデータを抽出するクリニカルシークエンスの確立が急務の課題である。北海道大学病院では、平成28年4月に「がん遺伝子診断部」を設置して、網羅的がん遺伝子解析システム「クラーク検査」を臨床実装した。160遺伝子の95%以上のExonをカバーするターゲットアンプリコンシーケンスを行い、三菱スペース・ソフトウエア社と共同開発した専用バイオインフォマティクスパイプラインにて解析を実施している。10か月間に106名の検査を実施し、Actionable遺伝子異常検出率は92%であった。また、臨床研究として神経膠芽腫に対する16種の遺伝子に対するcapture sequenceによる専用解析系を樹立し、1p19q LOHを含む診断に有用な遺伝子異常の検出を行っている。本講演では、がんクリニカルシーケンスの有用性と現状について紹介する。

西原広史(北海道がんセンター がんゲノム医療センター長)
[S-1C2] 株式会社キアゲン [C会場]
板橋眞希(株式会社 キアゲン)
 Sample to Insight:QIAseq Targeted DNA PanelsとGeneReader NGS Systemの紹介
赤木究(埼玉県立がんセンター 腫瘍診断予防科)
 NGSを用いたリンチ症候群の遺伝子診断

リンチ症候群は、大腸癌や子宮体癌など様々な腫瘍を好発する遺伝性腫瘍症候群である。遺伝性疾患の中では、頻度が高く日本には30万人程度いるものと予測される。これまでに、原因遺伝子として4種類のミスマッチ修復遺伝子(MSH1, MSH2, MSH6, PMS2)がわかっているが、各々遺伝子は大きく、エキソン数も多いため、解析には、時間や労力が必要となる。しかしながら、臨床で利用する場合、高い感度、特異度、精度のみならず、簡便で迅速、採算性なども要求される。今回、これらの遺伝子解析のために、ピューロマイシン処理した末梢血より抽出したRNA/DNAを用いて、原因遺伝子に対するRNA sequenceとDNAのtarget enrichment sequenceを組み合わせた変異解析を行い、検出感度の高いクリニカルシークエンスとしての可能性を検討した。
[S-1D2] アジレント・テクノロジー株式会社 [D会場]
新展開!ターゲットエンリッチメント ~ ベーシックから最新のデータ解釈まで

アジレントではNGS解析を効率よく行うために、ターゲットエンリッチメント技術の開発を続けるとともに、データの生物学的解釈のツールも開発しています。本セッションでは、ターゲットエンリッチメントの最新情報と、データ解釈の新ツール「Alissa」をご紹介します。
ターゲットエンリッチメントの最新情報としては、分子バーコード技術によりロングレンジのゲノム情報が取得できる10x Genomics社のChromiumに向けたOneSeq Phased ExomeおよびRNA-Seqにキャプチャ技術を組み合わせることでバイアスを減らし、感度を向上したトランスクリプトーム解析を行うSureSelect RNA Direct to Captureを中心にご紹介します。
「Alissa」は、ヒトのVCFファイルから生物学的な解釈を得るためのツール群です。GUIが用意されているためコマンドラインを利用する必要はありません。またクラウドサービスであり、サーバーマシンの導入やメンテナンスなどの運用は弊社で行います。本製品は海外150サイト以上で利用されており、日本国内では研究用としてリリースする予定です。

津本裕子、石井善幸(アジレント・テクノロジー株式会社)
1日目 5月22日(月) 15:30-16:15
[S-1A3] トミーデジタルバイオロジー株式会社 [A会場]
PacBio さらなる飛躍の2018年 これからのロングリード

ゲノムサイエンスにおけるロングリードの重要性は今さら強調するまでもない。多くの論文で、PacBioを使用することによりゲノムアセンブリ結果が大きく改善した例、新規の転写産物が発見された例が示されている。その論文の数は既に2,000本を超え、今も8時間に1本の頻度で論文が掲載されている。
PacBioはヒトゲノム、アグリゲノム、微生物ゲノムのそれぞれのフィールドに対応するべく、様々なアプリケーションを用意している。
ロングリードのコストが低くなれば、いずれ全てのシークエンスがロングリードに変わるかもしれない。そんな可能性を秘めた装置が、Sequel Systemである。スループットは今後大幅に高くなり、データ量あたりのコストは低くなる。ヒトサイズのゲノムアセンブリがより身近になる日もそれほど遠く無い。
本セッションではこの1年くらいの情報アップデート、近い将来のバージョンアップ予定など、5月22日の時点で話せる内容を紹介する。

大崎研(トミーデジタルバイオロジー株式会社)
[S-1B3] 日本ジェネティクス株式会社 [B会場]
Flow cytometryを用いた高出力1細胞RNA-seq 法Quartz-Seq2の開発とそれを支えるKAPA Hyper Prep

1細胞RNA-seqは、1細胞ごとの全遺伝子発現を計測することで、細胞集団に含まれる状態の異なる亜集団細胞とそのマーカー遺伝子を発見できる。我々は、これまでpoly-A tailing反応を基礎とする高精度1細胞RNA-seq法Quartz-Seqを報告した。本講演では、高出力1細胞RNA-seq法Quartz-Seq2について発表する。Quartz-Seq2は、poly-A tailingの反応効率上昇、分子バーコードの採用により性能を改善した。その他、KAPA Hyper Prepの最適化によりライブラリ作製効率も上昇させた。1実験単位1,536個の1細胞の処理を可能にし、コストを1/50以下に低減させた。Quartz-Seq2ではflow cytometryを用いた選択的な1細胞採取を用いる。そのため、droplet形成流路型高出力1細胞RNA-seq法(Drop-seqなど)では原理上利用できない1細胞情報(細胞の大きさ・形状、蛍光強度、死細胞判定など)と1細胞RNA-seq情報を結びつけて解析できた。Drop-seqの技術導入も完了しており両者の利点の違いについても併せて紹介したい。

笹川洋平、團野宏樹、海老澤昌史, 林哲太郎, 梅田茉奈, 二階堂愛(理化学研究所 情報基盤センター バイオインフォマティクス研究開発ユニット)
[S-1C3] 株式会社ナベ インターナショナル [C会場]
Galaxyの進化とTakeru Galaxy

データインテンシブなバイオメディカル研究における統合解析ソフトウェアとして知られているGalaxyが、ここ近年大きく展開しています。本セッションでは、コンテナ仮想化Docker対応など新たに可能になった技術や、コミュニティ機能の強化やトレーニングへの注力などGalaxy開発にまつわる動向を解説しながら、情報系研究者と実験系・臨床研究者とのいわば橋渡しとなるようなデータ解析プラットフォームである弊社製品Takeru Galaxyの紹介を行います。「データ解析はコマンドラインでやるからGUIソフトウェアは要らないよ」そんな方もぜひ、ご参加下さい。

渡辺理恵(株式会社ナベ インターナショナル セールスマーケティング部)
[S-1D3] ベックマン・コールター株式会社 [D会場]
NGSサンプル調製自動化101

NGSはシーケンスパワーの向上、ターゲットシーケンス技術の発展とともに、より低コストで、多くのサンプルを処理することが可能となりました。一方、ライブラリー調製は未だ多くの工程を必要とするとともに、バーコーディング、定量、プーリング、インプット核酸の調製など付加的な工程も合わさって膨大な作業となっており、安定したデータの取得、取り間違いや処理ミスなどのリスク回避、さらには単純な作業に忙殺されずに研究を進めるために、自動化は重要性を増しています。弊社Biomekシリーズは、それらの工程を自動化するとともに、さまざまなキットに対応可能な柔軟性を持ちます。
第1部では、金沢大学の細道先生をお招きし、自動化する上で、より多検体のサンプル処理に適した調製キットの検討に関してデータを交えてご説明頂くとともに、実際の自動化例をお話し頂きます。
第2部では、自動化における注意する点と、処理数に合わせた様々な自動化システムについてご紹介させて頂きます。

細道一善(金沢大学 医薬保健研究域医学系 革新ゲノム情報学分野)
 多検体のDNAサンプル処理に適したライブラリー調製キットは?
藤村興輝(ベックマン・コールター株式会社 ライフサイエンス事業部)
 自動化における注意点とベックマン・コールターのソリューション
2日目 5月23日(火) 11:15-12:00
[S-2A] 日本ジーンウィズ株式会社 [A会場]
ゲノムだけじゃあない!いろいろ使えるNGS

1. NGS受託のリーディングカンパニー、GENEWIZの“One-stop shop NGS”サービスのご紹介

全米トップ10製薬企業と30名にのぼるノーベル賞受賞者たちも選択する信頼度抜群のサービスです。豊富なラインアップ・高い技術をリーズナブルな価格と短納期でご提供し、2016年度North America Frost & Sullivan Company of the Yearを受賞いたしました。

秋山康一(日本ジーンウィズ株式会社)

2. 次世代シークエンシングとの付き合い方

次世代シークエンシングを用いた本格的な研究は2007年頃から発表され始め、現在では生命科学研究に欠かすことのできない技術の1つになっている。私達は2010年から次世代シークエンシングを導入し、遺伝子発現制御の解析法として用いてきた(Mori et al. PLoS Biology 2012年、Nimura et al. eLife 2017年など)。また次世代シークエンシングによる解析を共同研究でも行ってきた(Kawano et al. Journal of Applied Physiology 2015年など)。本セミナーでは次世代シークエンシング導入時から現在までに経験した様々なトラブルや、現在の当教室での次世代シークエンシングの活用方法をご紹介したい。ゲノムセンター級の機関ではなく、一般的な研究室で次世代シークエンシング解析を行う研究者の参考になれば幸いである。

二村圭祐(大阪大学大学院医学系研究科遺伝子治療学)
[S-2B] 株式会社ジーンベイ [B会場]
1. 増え続けるNGSデータに役立つ解析インフラ

解析用途の多様化とコストダウンにより、我々が取り扱うNGSデータはますます増え続けている。2025年までに、TwitterやYouTubeだけでなく天体観測のデータをも超える規模のストレージ消費量に到達すると見込まれているゲノミクス領域において、我々が直面するデータ量もかつてない規模に増大し続けている。増え続けるNGSデータの情報処理における課題として、解析ソフトウェアの多様化、メモリ・ストレージを含む計算ハードウェアの大規模化などが挙げられる。これらの課題に対し弊社の提供するデータ解析クラウドやデータベース型NGS解析システムなどの最新の解析インフラについて紹介します。

上村泰央(株式会社ジーンベイ)

2. 次世代シーケンス研究で直面する様々な問題点に対する取り組み

我々は、2009年よりイルミナのショートリードシーケンサーを用いてヒト遺伝性疾患の原因解明を行って来た。その間、難病の次世代シーケンス解析拠点(2011-2013・2014-2016)・IRUD解析拠点(2015-2017)・オミックス解析拠点(2017-2019)に関わる中で、産出される大量のデータの管理・解析の必要性に直面している。特に、過去のデータからの情報取得・再解析による最新のアノテーション等の必要性は明白であるが、研究室全体で様々なプロジェクトに関わる研究者が、それぞれに全体で情報共有し、科学的に有用なデータを産出していくことは、実は意外に難しい。本講演では、研究室での生産性を上げるために我々が取り組んでいる試みを紹介したい。

松本直通(横浜市立大学大学院医学研究科遺伝学)
[S-2C] トミーデジタルバイオロジー株式会社 [C会場]
つなげてみよう、あなたのコンティグ! Dovetail Genomicsのご紹介

シークエンスコストが大きく下がり、たくさんのゲノムプロジェクトが行なわれている。しかし実際アセンブリしてみて、N50が数キロ~数十キロbpの膨大な量のコンティグ(またはスキャフォルド)配列を目の前に、もう少し配列をつなげたい気持ちは起きないだろうか? 方法はいくつかあるが今回自信をもって紹介したいのがDovetail Genomics社のChicago受託とHi-C受託である。
ユーザは組織(または高分子DNA)を送り数ヵ月後にアセンブリ結果を受け取る。これまで全世界で150近いプロジェクトをこなし、スキャフォルド配列のN50が数Mbに達することも多い。ユーザが既にアセンブリをした結果のコンティグ配列を持っている場合、1Gbサイズのゲノムであれば約200万円から注文が可能。メソッドは論文で公開されている。PacBioとの組み合わせ結果も良い。本セッションではDovetailのこれまでのプロジェクト例を、原理を含めてわかりやすく紹介する。つなげてみよう、あなたのコンティグ!

大崎研(トミーデジタルバイオロジー株式会社)
[S-2D] 株式会社キアゲン [D会場]
座長:黒田誠(国立感染症研究所 病原体ゲノム解析研究センター)

嶋多涼子(株式会社 キアゲン)
 バイアスを最小限にしたQIAseq FX DNA Library Kitのご紹介
瀧井猛将、御手洗聡、慶長直人、大角晃弘、関塚剛史、山下明史、加藤健吾、黒田誠、加藤誠也1結核予防会結核研究所、2国立感染症研究所病原体ゲノム解析研究センター)
 NGSによるアジア結核菌全ゲノムデータベースの構築

結核は今なお毎年約1,000万人以上の発生がある世界最大の細菌感染症である。結核の病原菌Mycobacterium tuberculosisの全ゲノム長4.4Mbが解読されたのは1998年である。NGSの登場によって飛躍的に解析時間が短縮され、1台のNGS機器で1ヶ月200株程度のゲノムデータの取得が可能である。NGS導入後一気にSNPs解析を中心として菌の系統解析が進んだ。同時に薬剤耐性遺伝子変異の情報が蓄積されつつあり、WGS解析による薬剤耐性予測への活用も視野に入ってきた。アジア地域は罹患率が高く、耐性結核も多い。結核の流行と薬剤耐性菌の把握は結核対策上重要であり、国を超えた菌のゲノムデータベースの必要性は高い。昨年6月からAMEDの助成を得て国立感染症研究所、結核研究所をはじめとする国内外の協力施設と共に、アジア結核菌ゲノムデータベースの構築を進めている。プロジェクト開始後、現在までに数1,500株を越えるデータを収載した。本セミナーではデータベース構築に短期間で大量のデータ取得についてのtipsとデータベースの活用例について紹介したい。
ランチョンセミナー
2日目 5月23日(火) 12:15-13:15
[L-2A] タカラバイオ株式会社 [A会場]
1.現実的なコストでシングルセル遺伝子発現解析が可能に!

近年のシングルセル遺伝子発現解析技術の進歩は生物学の方法論を大きく変えている。数百から数千個のシングルセルを解析できるマイクロ流路やドロップレット作製技術を用いた機器の貢献と共に、試薬の品質は結果に大きな影響を与える。「たくさんの細胞を解析したけど、使えるデータは少なかった」といった声も耳にする。本講演では、真に求められている細胞数やデータ品質を加味したシングルセル遺伝子発現解析の実際について紹介する。自在なインプット細胞数を選択することでランニングコストを安価に抑える実例も併せて紹介する。

渡辺亮(京都大学 iPS細胞研究所 未来生命科学開拓部門)

2.さらに充実!タカラバイオのNGSサポート力
-DNA、RNA、シングルセル解析装置の三本柱が揃った-


シングルセルや超微量RNAからのNGS解析を可能にする「SMART-Seq v4」を軸に、タカラバイオでは様々なRNA-Seq用キットをご提供してきました。この度、当社のグループ会社となったRubicon社のDNA-Seq用キット「ThruPLEX / PicoPLEX」が新たに加わり、DNAにおいてもシングルセルや希少遺伝子の確実な解析ができるソリューションのご提供が可能になりました。シングルセル解析システム「ICELL8 」を含め、さらに充実したタカラバイオの“NGSサポート力”についてご紹介します。

梅津秀樹(タカラバイオ株式会社 営業企画部)
[L-2B] 日本ジェネティクス株式会社 [B会場]
劣化DNA/RNA、cfDNAからのNGS解析の試み

NGSを用いたヒトのゲノム研究においては、主に新鮮凍結標本からの高品質のDNA/RNAの解析が行われてきた。しかし、臨床の場でのゲノム診断や貴重なサンプルを用いたゲノム研究においては、過去に取得したパラフィンブロック(FFPE)からの高度に劣化したDNA/RNAおよび、血液診断のため血漿に含まれる高度に分解した微量なcfDNA (cell-free DNA)を題材として、NGS解析を行っていかなければならない。主にKAPA Biosystem社からの様々なNGSのライブラリー構築キットを用いて、最長50年前の貴重なパラフィンブロックからのDNA/RNAのNGS解析、およびがん患者からの血漿などの体液中のcfDNAでのNGS解析を行ってきたので、これらの経験を踏まえ、その問題点や将来の応用について本講演では発表する。

中川英刀(理化学研究所統合生命医科学研究センター)
[L-2C] アズワン株式会社 [C会場]
よりディープなゲノム解析を目指して
~BioNano社 Irys、SaphyrとNuGEN社 NGSライブラリー調製キットのご紹介~


NGSによる全ゲノムの塩基レベルでの解析から、さらにディープなゲノム世界を探索するためには、効率の良いライブラリー調製とロングリードの技術が求められます。 BioNano社の次世代ゲノムマッピング(NGM)技術は、高精度なゲノムマップはもちろん、NGSのデータの補完も可能な、新しい全ゲノム解析技術です。コア技術のナノチャネルアレイで1 Mbp長のDNAフラグメントを一分子レベルで画像解析することで、従来のロングリード解析でも困難な数百kbレベルの繰返し配列の解析や挿入、欠失、転座、逆位といった染色体上のイベントのマッピングを実現しています。 NuGEN社は、ユニークなライブラリー調製技術として、1)濃度調節をすることなくアダプターダイマーの形成を抑えたDNA-Seqライブラリーを作製するシステム、2)single cellあるいは10 pgと微量なtotal RNAからstrandedなRNA-Seqライブラリーを作製するシステムなどで効率の良いライブラリー調製を実現しています。 今回のセミナーでは、ユニークなライブラリー調製とロングリード技術の概要と応用例についてご紹介いたします。

上向健司、原島洋文(アズワン株式会社バイオサイエンスグループ)
[L-2D] イルミナ株式会社 [D会場]
1.マルチオミックス解析が加速する個別化予防の実現

東北メディカル・メガバンク計画(TMM)では岩手・宮城両県15万人のコホート参加者の調査票や健診結果などの情報及び血液などの生体試料を保管している。TMMはバイオバンクとしてこれらの試料情報を分譲しているが、検体の枯渇を避けるため、汎用性の高い情報についてはTMMが解析を実施し、情報として分譲を行っている。我々はすでに1万人のジェノタイピング情報、2千人の全ゲノム情報の分譲を開始しているが、その他のオミックス情報についても近日中の分譲を予定している。
本講演では我々が進めているマルチオミックス解析、特にセルソーターにより分取した高品質な血液細胞を用いた3層オミックス解析の結果と公開データベースである iMethyl (http://imethyl.iwate-megabank.org/) について紹介するとともに、個別化予防へのマルチオミックス解析の貢献についても紹介したい。

清水厚志(岩手医科大学 いわて東北メディカル・メガバンク機構 生体情報解析部門)

2.イルミナHumanMethylation450を用いたEWASの実例

シトシン塩基にメチル基が付加することをDNAメチル化と呼ぶ。DNAメチル化パターンの変化は、遺伝子発現量の変動や翻訳されるタンパク質の構造変化をもたらすことがあり、疾患との関連も報告されている。このDNAメチル化パターンと疾患を含む表現型との関連を探索する研究は、Genome-Wide Association Study (GWAS) に倣い、Epigenome-Wide Association Study (EWAS) と呼ばれる。EWASはGWASでは検出できない新たな疾患感受性変異の発見を可能にすると期待されるが、DNAメチル化パターンは個体内でも組織や細胞種ごとに異なるため、解析を実施するにあたり適切な補正が必要となる。本講演では我々がイルミナ社製DNAメチル化ビーズアレイ (HM450) を用いて得られたDNAメチル化プロファイルと疾患との相関解析を例に、基本的なDry解析の手法や細胞種組成の推定値等による補正の効果について紹介する。

小巻翔平(岩手医科大学 いわて東北メディカル・メガバンク機構 生体情報解析部門)
3日目 5月24日(水) 11:30-12:30
[L-3B] 株式会社パーキンエルマージャパン [B会場]
100と3K

ライブラリー調製試薬
BIOO SCIENTIFICが本年よりパーキンエルマーの一員となり、今更感・出遅れ感は否めませんが弊社もライブラリー調製に関連するNGS用試薬を供給できるようになりました。特長は自社開発したリガーゼで、これにより高いライゲーション効率とOn-Target率を実現しています。特にmiRNAのライブラリー作製で行う1本鎖同士の結合を正確に行うことができ、これにより他社製品の2~3倍以上の高効率を実現しています。
ライブラリーQC用の高感度電気泳動試薬
新製品のHT NGS 3Kキットについてご説明します。こちらは出遅れていない。全自動電気泳動装置LabChip GX Touchで使用する物で、定量限界は5pg/μL、サンプル量1μLでライブラリーの品質チェックを行うことができます。また1度の実験で最大192サンプルを解析することが可能で、この場合のランニングコストは160円です。定量性も高く、得られた濃度値からライブラリーを希釈、以降の実験にご使用いただくことが可能です。

Masoud Toloue(PerkinElmer Inc.)
小林正男(株式会社パーキンエルマージャパン)
[L-3C] 富士通株式会社 [C会場]
「SCRUM-JAPAN」の現在の取り組みとこれから
~がん臨床・ゲノム情報の収集とその活用に向けて~


ゲノム診断技術の進歩により、がんの治療標的となることが期待される遺伝子変化が効率的にスクリーニングできるようになった、一方、それぞれの遺伝子異常を有する患者の割合は少なく、がんの早期開発に支障を来たしている。SCRUM-Japanは、NGS Panelによる全国規模のスクリーニングで希少頻度の遺伝子異常をもつがん患者を見つけ出し、遺伝子解析結果に基づいた治療薬を届けることを目的とした産学連携プロジェクトとして、2015年に発足した。SCRUM-Japanでは、匿名化した診療情報とがん遺伝子情報とを一元的に管理するデータベースを構築し、参加医療機関及び企業に制限共有することで、がんの臨床開発・基礎研究を促進している。また、診療情報を電子カルテ等から効率的に収集のためのシステム構築や収集したデータを広く活用するためのデータの標準化やデータシェアリング基盤の構築についても取り組みを進めている。

岡本渉(国立研究開発法人 国立がん研究センター東病院 臨床研究支援部門 トランスレーショナルリサーチ推進部 バイオバンク・トランスレーショナルリサーチ支援室長)
[L-3D] 株式会社アナリティクイエナジャパン [D会場]
SmartExtractionテクノロジーが生み出すロングリードシーケンサーの可能性

これまでのライブラリ作成では抽出されるDNAよりも「短い」DNAに断片化しなければならなかった。しかしロングリードシーケンサーの台頭と共に、抽出されるDNAよりも「長い」DNAが解読できる時代へと突入した。この変化はライブラリ作成における断片化というプロセスが高分子DNA抽出というプロセスに置き換わることを意味する。出力リード長の伸長に伴い高分子DNAの需要は今後高まる一方だが、その需要とは裏腹に100Kbpを超えるゲノムDNA抽出が可能な試薬キットは数えるほどしか存在せず、自動DNA抽出機器においてはその選択肢はほぼ皆無と言える。本発表ではアナリティクイエナ社の自動DNA抽出機器であるInnuPure® C16 touchとSmartExtractionテクノロジーを組み合わせて平均100Kbpを超える高分子ゲノムDNAを抽出するメリットについてロングリードシーケンサーでの利用を軸に紹介する。

藤江学(沖縄科学技術大学院大学 DNAシーケンシングセクション (SQC))
モーニング教育セッション
2日目 5月23日(火) 8:30-9:15
[M-2B] 株式会社キアゲン [B会場]
Sample to Insight:あなたにもできるメタゲノム解析

医療、食品、環境、農業などあらゆる分野において、メタゲノム解析が注目されている。本セミナーでは、メタゲノム解析とは何かというところからはじめ、キアゲン製品を活用した効率的なメタゲノム解析についてご提案する。サンプル調製については、サンプル種ごとの注意点をまとめるとともに、定評あるキアゲン試薬の中からマイクロバイオーム研究に最適な精製キット、および、高品質なNGSライブラリーを少ないステップで調製可能なライブラリー調製キットをご紹介する。データ解析については、Microbial Genomics module を用いた誰でもできるメタゲノムデータ解析について、細菌叢における生物種や機能遺伝子のカウント法から統計的検定によるデータ解釈までを実際の研究例とともに解説する。
初心者から実際にメタゲノム解析を行っている人まで幅広い方のご参加をお待ちしております。

瀬藤拓也、斎藤賢治(株式会社 キアゲン)
[M-2C] 株式会社オックスフォード・ナノポアテクノロジーズ [C会場]
オックスフォード・ナノポアテクノロジー社シークエンサー、MinIONの原理と実際の利用に関するコツと注意点

オックスフォード・ナノポアテクノロジーズ社、第3世代シークエンサーMinIONは現在非常に急速なスピードで精度とスループットを向上し、日本国内でも利用者が増えています。しかしながら従来とのシークエンサーとまったく違う原理、使い方であるため、使い始める時や、よりよい結果を得るためには原理と仕組みを正しく理解することが重要です。本セッションでは、基本的な原理から購入方法、キットの選択、製品を購入してまず行うこと、実際のシークエンスでの注意点、結果の見方、トラブルシューティング、解析オプションなどを紹介します。またイギリス本社の製品開発シニアダイレクター、Rosemary Dokos より新しくリリースした様々な製品とキットについて今後の開発ロードマップを含めてお話します。

宮本真理(株式会社オックスフォード・ナノポアテクノロジーズ テクニカルアプリケーションマネージャー&ビジネスディベロップメントマネージャー)
Rosemary Dokos (Oxford Nanopore Technologies, Product Development, Senior Director)
3日目 5月24日(水) 8:30-9:15
[M-3B] 富士通株式会社 [B会場]
NGSを用いた【研究】から【臨床】へ!医療ICTベンダから見たNGSの課題
~臨床活用に向けた富士通の取り組み~


DNAシーケンシングの急速な技術革新、および活用技術は、基礎研究のみならず、ゲノム医療として日常診療に適用されつつあります。平成28年度診療報酬改訂では72種類の遺伝学的検査が収載され、今後も更なる増加が予想されます(※1)。しかし、ゲノム医療の日常診療実現化は、ゲノムというセンシティブな情報の取り扱い方や臨床的解釈の質や信頼性の担保など課題を抱えています。
本セッションでは、電子カルテベンダとして「ゲノム医療の日常診療化」をICT(※2)で支援する中で見えてきたNGS周辺技術や活用に関する課題や提案を事例と共にご紹介させていただきます。また、NGSに関する専門性が医療ICT分野で『どのように活かされようとしているか』、実務を通じた実体験からご紹介させていただきます。NGSの結果が広く社会へ還元される仕組作りにご一緒に取り組みませんか?

≪主な対象者≫
NGS経験を活かした臨床現場のICT実装支援に興味のある大学生・大学院生

※1 ゲノム医療実現推進協議会 中間とりまとめ
※2 ICT:Information and Communication Technology

秋葉正毅(富士通株式会社 ヘルスケアシステム事業本部)
[M-3D] シークエンシングの盲点を考える [D会場]
Single-cell RNA-seq: Limitations and Challanges

座長: 清田純(理化学研究所), 渡辺亮(京都大学iPS細胞研究所)
企画協力・演者招聘協力:タカラバイオ

Cell-cell interactions in multicellular organisms form the very core of their functionality as a biological entity. Charting out the molecular inner-workings of every cell in a human body would help us better understand how trillions of individual cells work together to maintain homeostasis, by continually fighting infections, and regenerating organs and tissues to replenish cells lost due to normal wear and tear. Every cell in the human body contains the same genetic material—It’s the epigenetic differences that allow for same genome to be expressed in different ways, spatially and temporally, to result in a multitude of cell/tissue-types and organs. The variable epigenetic readout results in the differences in expressed RNA and the proteins in a cell. Recent advances in next generation sequencing technologies have made it possible to profile the expressed RNA at single-cell level with ever increasing precision. However, profiling expressed RNA with single-cell RNA-seq methods presents its own set of challenges ranging from—proper isolation and enrichment of cell-type under investigation to various downstream methods including cDNA synthesis and amplification and library preparation due to extremely small amount of RNA (10-30 pg) present in each cell. This talk intends to provide an overview of strategies to mitigate some of those challenges and limitations.

Rahul Sinha, Norma Neff, Gunsagar Gulati, Stephanie Conley, Rachel Morganti, John Coller, Hiro Nakauchi, Michael Longaker, Irving Weissman(Stanford University School of Medicine)
2017/4/28現在
内容は変更されることがありますので、ご了承ください。

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